ECモールランキング!ECモールの意味や種類

ECモールへの出店を検討されている方は必見!
たくさんの種類がある「ECモール」ですが、当記事ではECモールランキングと、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
特にEC初心者の方は失敗しないよう、ぜひこの記事で理解を深めてください。

ECモールの流通総額ランキング
1位:楽天 3兆9,000億円
2位:Amazonジャパン 3兆4,238億円(推定)
3位:Yahoo!ショッピング 8,901億円
4位:ZOZOTOWN 3,248億円
5位:Wowma!(現auPAYマーケット) 1,287億円(推定)

こちらは各社の決算での発表の数値を基に、2019年の1年間の流通総額で割り出した国内のECモールのランキングです。(一部推定値あり)
トップを走るのは楽天。こちらは楽天市場だけに限らず、連携サービスの楽天トラベルやフリマアプリのラクマの流通額も合計した数字です。そのため、純粋なモールのみの売上でいえば2位のAmazonジャパンのほうが上だと推測されます。
楽天、Amazonジャパン、Yahoo!ショッピングの上位3社は、国内ではいわば3強。会員数・出品店舗数ともに群を抜いた存在です。一般ユーザーからの認知度も高く、集客力も強いものを持っています。
その3社に続き、革新的なサービスでたびたび話題のファッションECモールのZOZOTOWN、KDDIが運営しauユーザーの取り込みに成功しているWowma!(現auPAYマーケット)がランクインしました。


ECモールとは
ECモールは、その名の通り、オンライン上のショッピングモールです。1つの大きなサイト=モールの中に、複数の企業やショップが出店・商品の出品をするタイプのECサイトです。
すでに完成されたECシステムを利用するためサイト構築の必要がなく、比較的手軽にオンライン上で商品を販売できるのが特徴です。加えてモールサイト自体の知名度が高く、マーケティングのノウハウも持っているため、単独ではあまり強い集客力を持たない中小規模の企業やショップにおすすめのプラットフォームといえます。

自社ECとの違い
複数のショップが1つの大きなサイトの中に含まれているECモールに対し、独立したドメインをもつECサイトのことを自社ECと呼びます。
自社ECはモールECに比べ、より自由度の高いショップ運営が可能です。また、モールECへの出店は売上に応じた手数料が発生しますが自社ECにはないため、中長期的に考えた場合、モールECよりも高い利益率が見込めます。
ただし、その分サイトの構築に手間とコストがかかる点や、集客力ではどうしてもモールECに遅れをとってしまう場面もあります。


ECモールの種類
ECモールはマーケットプレイス型とテナント型の大きく2つのタイプに分けられます。
加えて、自社ECのモール版である総合管理型ECモールという選択肢も。
それぞれの特徴をみていきましょう。

マーケットプレイス型ECモール
マーケットプレイス、という言葉は直訳すると市場という意味です。
マーケットプレイス型ECモールはインターネット上の大きな市場のようなものをイメージすると分かりやすいです。各ショップはモールに「出店」するのではなく、商品を出品します。代表格はAmazonです。
ユーザーからみて、マーケットプレイス型のECモールでは各ショップの独自性はほとんど見えません。Amazonのサイトをイメージしてみるとわかりやすいと思いますが、モールサイトの体裁にすべてならった形になっています。
ショップ側はあくまでも商品をサイトに登録するだけ。そのため、とてもかんたんにEC販売をはじめるられるプラットフォームです。

テナント型ECモール
テナント型ECモールは、大型のショッピング施設をイメージするとわかりやすいです。
モールサイトは施設そのものの建物。その中に、各ショップがそれぞれ店舗を構えて運営をしています。楽天やYahoo!ショッピングはこのテナント型のECモールです。
マーケットプレイス型と比べると、テナント型のECモールのほうが店舗のオリジナリティを出しやすい傾向にあります。

統合管理型ECモール
自社内で構築するECモールを、総合管理型ECモールと呼びます。
総合管理型ECモールでは、複数の独自ショップ・ブランドを一元管理して運営できます。
ターゲット層が異なる商材グループを複数持っている場合、この手法はブランディングにとても役立ちます。それぞれの顧客基盤を活かした相互送客も可能です。


ECモールに出店するメリット・デメリット
ECモールへの出店には、いくつかの魅力的なメリットがあります。しかし一方で、自社ECに比べデメリットとなる部分も。それぞれ解説します。

メリット1:集客力
ショップへの集客力の高さは自社ECと比較した際、ECモールに出店する最大のメリットといえるかもしれません。
ユーザーはさまざまなルートを辿ってサイトを訪れますが、その中でも大きな割合を占めるのが検索エンジンを使った自然検索です。自然検索とは、GoogleやYahoo!の検索窓にキーワードを打ち込んでネット上の情報を探すことをいいます。
この自然検索で検索結果の上位に表示されるサイトほど、多くのユーザーの訪問を見込めます。ただし、新しく立ち上げたばかりのサイトにとって上位表示を達成するのはなかなか至難のわざです。費用をかけて広告を打つ、地道にSEOの改善をするなどの対策が必要です。
その点、ECモールはすでにモールサイト自体が力を持っているため、検索結果で上位表示されやすい傾向にあります。また、知名度の高さからモールを指名検索して流入してくるユーザーも一定数いるため、集客力で大きなアドバンテージを持っているのです。

メリット2:ブランド力
価格やサービスの充実度など、ユーザーのネットショップ選びの基準はさまざまです。その中の1つに、ショップの信頼性も含まれています。
諸外国に比べてEC化率の低い日本では、対面ではないネットショッピングに抵抗感をもつ人もまだ少なくありません。そのため、「商品の品質には問題がないか」「ちゃんと購入品が発送されるのか」「個人情報の取り扱いにはきちんと配慮をしているのか」など、そのショップが信頼できるかどうかはとても重要なのです。
モール型ECサイトは、出店に際して審査が必要な場合がほとんど。知名度と実績のあるモールで審査の基準をクリアしたショップであれば、ユーザーに対して安心感をアピールできます。

メリット3:手厚いサポート
主なモール型ECは、出店している企業やブランドに対して充実したサポートを提供しています。
たとえばアクセス解析データやデジタルマーケティングのノウハウです。ネットでの商品・サービスの販売に慣れていない事業者にとって、こうした情報を提供してもらえるのは収益を最大化していく上で大きなメリットといえるでしょう。
また、自社ECであればシステム関連のメンテナンスもすべて自分たちで管理しなくてはいけませんが、ECモールではその必要がありません。
こうしたことを総合的に考えると、やはり初心者であればまずはECモールへの出店を検討するのがおすすめです。

デメリット1:ランニングコストが高い
一方で、ECモールへの出店にはランニングコストがかかります。出店料や月額費用などの固定費に加え、販売手数料もモール側に支払う必要があります。このコストはモールの規模の大きさに比例して高くなると考えてよいでしょう。
そのため、長い目でみた利益率は自社ECに軍配があがる傾向です。

デメリット2:ショップの独自性を出しにくい
ECモールに出店する場合、だいたいにおいてサイトの体裁はモール全体の方針に従うこととなります。とくにAmazonのようなマーケットプレイス型のサイトでは、商品ページでショップのオリジナリティを出すことは困難です。
そのため、ブランドの世界観を大切にしたいという企業やショップには、ECモールはあまりおすすめできない場合があります。もしモール出店を検討するのであれば、サイト全体の雰囲気やほかに出店しているショップの方向性などが、自社の商材とマッチしているかどうかも確認するのがよいでしょう。

デメリット3:商品価格を保ちにくい
多数の企業・ブランドが出店しているモールでは、ユーザーが買い物中、サイト内で類似商品同士をかんたんに比較できてしまいます。そこで起きやすいのが価格競争です。
他社と競って商品価格を下げてしまうと、当然利益率も落ち込んでしまいます。かといって商品価格を保ったままでは商品は売れにくい。ECモールに出店するショップはしばしばこうしたジレンマを抱えることになる可能性があります。
以上の理由などからモールへの出店をしないショップもあります。
一例になりますが、大手アパレルブランドの「ユニクロ」はモールであるAmazonへの出店をしていません。

考え方は様々ですが、出店内容や規模と合わせてご検討ください。


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