フルスクラッチとは?

フルスクラッチとは?ECサイト構築の費用や作り方、メリット・デメリットまで徹底解説

ECサイトを構築しようと思った時「フルスクラッチ」という選択肢があがることがあります。あまりシステムについて馴染みがない人にとってはわかりにくい言葉かもしれません。今回はECサイトのフルスクラッチについて、その意味や特徴について解説していきます。ぜひ最後までお読みください。

フルスクラッチとは?

フルスクラッチはECパッケージやASPと異なり、既存のプログラムやソフトウェアを使うのではなく独自にECサイトを構築する手法です。
そのため最も自由度が高く幅広い要件を満たすことができますが、同時に手間とコストも1番かかります。
システムやプログラムを1から立ち上げていくフルスクラッチ。この手法でECサイトを立ち上げるならば、当然高いスキルが必要です。また、インフラやサーバーも自社で用意し、運用の管理もインハウスでおこなっていきます。

ここまで読んですでにおわかりの通り、フルスクラッチはECサイトの開発・費用に大きく投資できる環境が求められます。必然的に対象となるのは大規模企業で、他社とは異なるような販売形態をとりたい企業にはおすすめです。

フルスクラッチは古い?他サービスとの違い

近年、フルスクラッチでサイトを作成する事例は少なくなりつつあります。
理由は無料サービスを含め、より安く手軽で、かつ機能の充実したプラットフォームが他に多数あるため。そちらを選んだほうがコストパフォーマンスに優れている、というわけですね。
それでは、フルスクラッチは他サービスと比べ、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?
自社EC立ち上げの手法としては、ASP、オープンソース、パッケージ、そしてフルスクラッチの4種類があります。
ECサイト立ち上げの際に気になる費用や運用負担面などの各項目で、各手法を比較してみましょう。


初期費用は?
オープンソースは、一般に公開されているプログラムを利用してECサイトを構築する手法。多くの場合プログラムのダウンロードは無料のため、初期費用を格段に抑えられます。

一方、有償のECパッケージは最低でも500万円ほどは導入費用としてかかります。そしてフルスクラッチの場合、予算は1千万円以上。億単位にのぼるケースもあります。スモールスタートを切りたい事業者、そもそも資金面の体力がない事業者にはおすすめできません。

導入までの期間は?
最も導入期間が短い手法はASPです。あらかじめ用意されたデザインやシステムを利用し、早ければ数週間程度でサイトをオープンさせることができます。
ECパッケージ、オープンソースの場合はもう少し手間と時間がかかります。なぜなら導入したプログラムに対し、多くの場合サイトの独自性を持たせるためにカスタマイズを加えるためです。要件にもよりますが、オープンまでに数か月~1年程度かかると見込んでおくと間違いないでしょう。

そしてここでも、1番時間・手間がかかるのがフルスクラッチです。パッケージ・オープンソース同様に、事業者によって加えたい機能・叶えたい要件は異なるかと思いますが、年単位で準備期間が必要になるケースも存在します。

セキュリティ面で安心なのは?
当然適切に管理する必要が生じますので、ネットショップ運営ではセキュリティの安全性にはとくに注意を払わなくてはいけません。万が一情報が流出となった場合、サイトの信用問題に深刻な影響を与えます。

フルスクラッチやECパッケージはシステム自体が経年で古くなってしまうというデメリットがあります。古くなるぶん、セキュリティも弱体化しますので、数年ごとにアップデートと対策が必要となり、同時にコストも発生します。

ただしフルスクラッチの場合はオリジナルでシステムを構築しているので、セキュリティホールを外から見つけるのは困難でもあります。

オープンソースの場合はまた異なる面で注意が必要です。一般に公開されたプログラムを使って構築されているので、そのプログラムの弱点も公開されてしまっているのです。正しくセキュリティ対策をおこなわなくては、すぐに攻撃を受けてしまう危険があります。

最も安全なのがASP。システムは常にプロバイダー側によって最新に保たれており、セキュリティ対策もとられているのでサイト側で対応する必要がありません。

カスタマイズ性は?
カスタマイズの幅が最も広いのはフルスクラッチです。
技術や資金などの条件さえそろえば、ECサイトで叶えたい要件をすべて満たす構築が可能。他社とはまったく違う、独自の機能やサービスを備えたサイトを作りたいのであれば、フルスクラッチは有力な候補となるでしょう。

オープンソースやECパッケージも、ある程度のカスタマイズは十分に叶えることができます。その場合、オープンソースであれば技術力が、ECパッケージであれば予算がそれぞれ必要となります。
一方、自由度があまり高くないのがASP。費用がかからない代わりに、デザインや機能の制限があります。

人気なのはどの構築手法?
それぞれに特徴のある構築手法ですが、事業者の規模によって向き・不向きが異なります。
そして、2021年現在、小~中規模事業者によく選ばれているのがASP、対して大規模事業者はECパッケージをカスタマイズして利用するケースが多くなっています。
やはり手間もコストもかかるフルスクラッチに比べ、コスパのよいサービスが人気を集めているのです。

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それでもフルスクラッチを選ぶ理由

ただし、それでもフルスクラッチを選ぶ企業はゼロではありません。それこそユニクロのオンラインストアやZOZOTOWNなど、消費者としての私たちにとって身近でポピュラーなサイトの中にも、フルスクラッチでつくられているものがあります。
その理由は、フルスクラッチならではの内製化によるメリットが大きいため。中でもよく挙げられるのが、高速PDCAを回せるという点。

ECサイトはオープン時が完成ではありません。ウォルト・ディズニーはディズニーランドを永遠に完成しない場所と表現しましたが、ECサイトも同じこと。常に世の中のトレンドや、ユーザーのニーズに合わせて機能やデザインを改善していかなくてはいけないのです。
たとえば、ECサイトのCVRが低迷しており、その理由が購入フローの煩雑さにあるとします。

ASPで構築している場合、サイトのシステム管理はプロバイダー側がおこなっているため自社での解決は困難です。

ECパッケージの場合は販売会社や制作会社へ改修を依頼することになり、コストも時間もかかります。
ですがフルスクラッチでサイトを立ち上げていた場合、システムやプログラムを管理できる人材は社内に揃っているのですぐに対処ができます。
このようにサイトを運営していく上で改善すべき点が見つかったとき、対応から効果測定までをスピーディに行えることが、フルスクラッチによるサイト構築の魅力です。

そのため、ユニクロやZOZOTOWNのように、社内にマーケティングやデザイン、エンジニアリングなどサイト運営で必要なスキルをもった人材を豊富に抱えた大企業にとって、スピーディに売上を積み重ねていける手法としてフルスクラッチが選ばれているのです。


フルスクラッチのメリット

カスタマイズの自由度が最も高い
デザインも機能も、基本的に叶えたい要件をすべて満たすことができます。
たとえばASPでの構築やモールへの出店は初期費用を抑えることができますが、他社との差別化は図りにくいです。
ブランド力をアピールしたい、より自社のユーザー層にあわせた機能を備えたいのであれば、フルスクラッチが最適なプラットフォームです。

柔軟な対応が可能
デザインやシステム管理を内製化しているため、あらゆるシーンで柔軟かつスピーディな対応が可能です。
たとえばトラブルが起きた際の対処や、古くなったシステムのアップデートなども、プロバイダーに依存することなく自社でおこなえます。
また、マーケティング戦略として新しいサービス機能やシステムを導入したい際もクイックに実行でき、より素早く売上アップのための施策を繰り出していくことができます。

フルスクラッチのデメリット

コストが高い
導入する際の初期費用はもちろん、運用する際も月額で数十万円以上のコストがかかります。
最初から資金力があり、かつECサイトでの年商もある程度の額が見込めていない限り、フルスクラッチでのサイト構築は難しいでしょう。

高い技術力・能力をもった人材が必要
サイトを0から構築するのですから、当然知識・スキルは相応のものが求められます。デザインやショッピングカートの機能はもちろん、外部システムとの連携やセキュリティ面など、あらゆるサイト制作に関するノウハウをもった人材の確保が必要です。

制作会社などへ外注に出すという選択肢もありますが、それでは内製化によるメリットが減ってしまいます。
また、内製化のメリットを活かすという面においては、制作の技術力と同様にマーケティングに関する深い知識とノウハウをもった人材も求められます。
業界全体において、そうした優秀な人材は現状多くはありません。高い能力をもった人材を確保するために、社内の整備や人件費が必要となります。

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まとめ

今回の記事では、ECサイトの構築手法のひとつ、フルスクラッチについてご紹介しました。
フルスクラッチはいうならば、ハイリスク・ハイリターンな構築手法。フルスクラッチでのECサイトを導入するとなると、必然的に大企業、それも全社レベルでEC化を推進したい事業者が対象となると思います。
もう少しコストや導入ハードルを下げたい事業者は、まずはASPでサイトを構築する、もしくはECモールへの出店などが選択肢として有力でしょう。
ただし、フルスクラッチならではの内製化によるメリットを活かせる大規模なサイトであれば、フルスクラッチもぜひ検討してみてほしい手法です。
国内のEC市場はまだ伸び代があり、かつ、消費者ニーズも今後ますます増加していくことが見込まれます。EC化にチャレンジする際は、今回の記事のように他サービスとよく比較・検討したうえで、自社にとって最適なプラットフォームを選んでくださいね。


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