バズるとは?意味や方法

バズるとは、主にSNSで急激に注目され、多くの人に拡散されることです。
口コミで拡散するため、広告宣伝費がかからない上に、高いエンゲージメントを期待することができるのが、バズるメリットです。
どのようなものがバズるかというと、新しいニュースがバズることもあれば、それまであまり注目されていなかった話題が面白い切り口で紹介されバズることもあり、バズる話題は様々です。

バズる内容もさることながら、バズるきっかけも様々です。テレビなどマス媒体がきっかけでバズることもあれば、影響力のあるインフルエンサーがSNSで取り上げることでバズることもありますし、コンテンツの内容が面白く自然と拡散されバズることもあります。
これをやれば必ずバズるというものはないため、多くのクリエイターやマーケターはどうすればバズるのか頭を悩ませています。

そんな「バズる」についてご紹介していきます。

バズるの意味

バズるとは、インターネットやSNSなどを介し、急激に、消費者の口コミで話題が拡散し注目が集まることを意味する言葉です。英語のbuzzが語源となっており、簡単に言い換えるならば「バズる」=「SNSで話題になる」とも言えます。

SNS登場以前は、多くの人の注目を集めるにはテレビや雑誌などのマス向けの媒体を利用することが主流でしたが、SNS登場後はいわゆる口コミきっかけで多くの人の注目を集めることができるようになりました。

Twitterでバズった、Instagramでバズった、TikTokでバズったなど、バズとSNSは切っても切り離せない関係にあります。SNS上で多くのいいね!やリツイートをされることで、多くの人の注目を集め話題になることで、バズっていきます。

バズるの語源
バズるの語源は、英語のbuzzに由来しています。
Buzzは、ハチなどがブンブン飛び回る様子のことで、1つの話題に多くの人が集まり騒いでいる状況が、まるでハチが群がってブンブンしているようなので、バズると言われるようになりました。

語源の通りの意味合いでbuzzを英語の文章で使うならば、
Bees are buzzing around the flowers.(ハチたちが花の周りをブンブンと飛び回っている)

のような使い方となります。

そうした背景から生まれた言葉なので、ずっと注目を集めている状態というより、急にブンブンし始めた状態をバズると表現することが多いかもしれません。

英語で日本のカタカナ英語「バズる」を表現するならば、
➤make a buzz(話題にする)
➤create a buzz(話題を生む)
➤go viral(バイラルに広がる)
のような言い回しがあるようです。3つ目のviral(バイラル=「ウイルス性の〜」)については、後ほど解説致します。

バズるメリット
バズるメリットは、広告宣伝費をかけずに多くの人の注目を集めることができることです。また、口コミで広まった情報は、広告などの媒体から発信された情報と比較し、ユーザーの信頼を得やすいので、企業イメージの向上や購買などのアクションにつながりやすいことも期待できます。
個人としては多くの人に共感してもらえる喜びを味わうことができますし、バズった内容をきっかけにつながりが増えることで交友関係が増え、思わぬ良いことがあるかもしれません。

どこからがバズった?
急激に口コミ経由で注目を集めるのがバズ、ですが、明確にこれくらい急に、これくらい多く注目されるとバズ、といった定義は全くありません。
個人のレベルでは通常10いいね!くらいしか普段つかないものが、数百のいいね!を集めたらそれはバズったと言えますし、日々の仕事の悩みをまとめたブログがSNSで共感を呼び1日で数十万PVを集めた、という場合もバズったと言えます。
ですので、「急に通常の何十倍も注目された」くらいからバズったと言われることが多いと思います。いつも500いいね!くらいなので、たまたま1,000いいね!くらいだと、普段よりは伸びているけど、バズったとまでは、みたいな、それくらいの感覚でしょう。
ただし、バズマーケティングとして狙ってバズを取りに行く場合は、これくらいはリツイートされたい、PVを集めたいなど、もともとの期待値や目標があるはずです。
その場合はその期待や目標を達成できたかどうかが、バズったかどうかの基準になるでしょう。

バズマーケティングとは
バズるをこと狙って情報を発信するマーケティング手法です。SNSの拡散力を武器に口コミで広めることで、自社の商品やブランドの認知を広げ、販売拡大を目指す方法で、似た考えのバイラルマーケティングがあります。

UGCとの違い
UGCとはUser Generated Contentsの略で、ユーザー生成コンテンツのことです。一般消費者がつくるコンテンツのことで、商品のレビューやSNSへの投稿を指します。SNS上でバズるには自社の商品やサービスがSNS上で広く投稿される必要があり、その投稿はUGCということができます。
UGCは文脈的に「ユーザーのコンテンツの二次利用」という側面があり、キャンペーンの盛り上がりを表現したり、商品の信頼性を高めるために利用されます。一方この記事でご紹介する「バズ」は商品紹介に限らず、また二次利用というよりその盛り上がりと認知拡大そのものを期待するものなので、同じSNS投稿を扱うマーケティングですが、UGCとはニュアンスが異なります。

バズった事例

【やすもと醤油】1日でフォロワー40人から4万人へ

2020年8月26日、島根のしょうゆ会社の投稿が突然バズりました。
企業アカウントではあるものの、中の人の顔が見えるようなほのぼのとした投稿が共感を呼び、1日でフォロワーが40人から4万人となんと1,000倍になりました。
まさにバズった投稿となっています。
地方であること、プロの仕事じゃないこと、優しくやほのぼのとした感じが作っているしょうゆのイメージとマッチしていますよね。計算を感じないのでスッと抵抗なく乗っかることができます。思わず一度使ってみたいと思ってしまうような、とても高いブランディング効果を得ることができた事例です。

【ココアシガレット】有名歌手の投稿から話題に
2019年、人気歌手のあいみょんが、自身のインスタグラムに投稿したことがきっかけに駄菓子の「ココアシガレット」の人気が再燃しました。
この投稿には本記事執筆時点で16万いいね!がついており、大きな宣伝効果となったことが伺い知れます。
このように大きな影響力を持つインフルエンサーに取り上げられることによって突然バズることもあります。

【日本マクドナルド】総再生回数2億回以上
2019年に日本マクドナルドがtiktokで仕掛けた「ティロリチューン」というキャンペーンがあります。
特に商品宣伝があるわけではなく、公式アカウントが用意した音源(ポテトの揚がるティロリ ティロリを使った音源)を利用して、ユーザーはそれをBGMに踊ったり思い思いの動画を投稿するといったものです。
本記事執筆時点で、「#ティロリチューン」とついた投稿の総再生回数はなんと2億回以上。2億回以上マクドナルドを想起させるBGMが流れた、多くのユーザーが面白がって動画を作ったということを考えると、これは費用をかけたプロモーションではありますが、大きな効果があったと考えられます。

バズるための法則

面白くもなければ、新しくもない、共感もあまりできない情報をバズらせるのは不可能です。お金を使えば広告で多くの人の目に触れさせることはできますが、そんな情報の拡散に広告予算を使っても仕方がないですし、ステマはバレるとブランドイメージを損ないます。
狙ってバズを量産することは難しいのですが、バズるために必要な要素やルールを意識することで、面白く、新しい、共感できるコンテンツを作ることにつながります。
そんなバズる法則についてご紹介していきます。

新しい情報である
「Appleが、インターネットとつながる携帯電話を発売した」というニュースを今バズらせるのは不可能です。なぜなら、みんな知っている古い情報だからです。
注目を集め、更に広めたいと思ってもらうにはその情報が新しい必要があります。
しかしこの新しい情報というのは、過去の存在しなかった情報というわけではありません。「今新しい情報」であればよいのです。
例えば、ブームは繰り返しますので、「○○が今誰それに注目」や「今の時代にぴったりの○○」といった切り取りかたで、情報に新しさを加えることができます。
流行りの時事ネタやトレンドに絡めることで、情報を新しくし、人々の目に止まりやすいようにしましょう。

ギャップや意外性がある
「スマホを見すぎると目が悪くなる」という情報は無価値ではありませんが、何の驚きもありません。「長時間スマホを見ても視力が落ちない人の特徴」という方が関心を集めることができます。
これはユーザーの知っている情報とのギャップがあるからで、こうしたギャップや意外性がある情報があると興味を持って、中身を知りたくなります。
犬と猿が仲良くしている様子、というのはもはや新しくはありませんが、一見あり得なさそうなギャップがあると、思わず拡散したくなります。

みんなが興味のある、わかりやすい話題
「私のBluetoothイヤホンとPCのペアリングが最近うまくいかない」という話は、共感してくれる人はいるかもしれませんが、私に興味がない人にとってはどうでもいい話で、その内容がとんでもなく面白く、とても実用的でない限りバズることはありません。
ですが、「リモートワークのマーケターあるある」という切り取り方ができるなら、バズる可能性があります。
この話題の場合、興味を持つのはマーケターになりますが、共感しやすい情報のため、つい読んだり、拡散したくなるのです。
誰も興味がない、専門的な話題でバズるのは無理です。ノーベル賞級の論文はバズりません。
誰もが共感しやすい情報である必要があります。

賛否両論が出やすい話題である
「お金はないよりはある程度はあった方がいい」という考えに共感できる人は多いと思いますが、面白くもなんともありませんし、わざわざ議論の輪にも入る気も起きず、つまり当事者になる気が起きないので拡散することもありません。
「朝ごはんは食べない方が良い」かどうかはわかりませんが、昔から朝ごはんはしっかり食べた方が良いと言われてきた人の方がおそらく多いと思いますので、こうした話題は是非が分かれると思われます。
その情報を見た人自身が当事者となり、その出来事に対しての自分の考え方を表明するために拡散するというバズリ方があります。
「私は何派!」と言いたくなるような仕掛けがあると、拡散しやすい、バズりやすい話題と言えます。

広告色がない(薄い)
「夏季限定エアコン30%OFF!最短1週間で工事!」はとても魅力的なオファーですが、わざわざ拡散する気にはなりません。なぜならいかにも広告という感じで、面白くないからです。
ですが「エアコンでキンキンに冷やすと、南極の氷が溶けていき、白熊の親子が引き離される」動画は、もしかしたらバズるかもしれません。
結果、省エネ性能が優れ、人感センサーがあることで冷やしすぎないエアコンが売れる、もしくはそのメーカーのブランドイメージが向上することはあるかもしれません。いわゆる具体的な購入につなげるハードセルはバズりづらく、広告色をできるだけ出さないソフトセルの方がバズりやすいと言えます。

かわいい
「おじさん」は見方によってはかわいい切り取り方ができるかもしれませんが、「子猫」の方がだいたいの場合かわいいです。
かわいいものとそうでないものがあるならば、かわいい方がバズります。
小手先でかわいい見せ方にする、という方法が必ずしも悪い訳ではないですが、多くの場合うまく行かないどころか逆効果になりがちなので、できたものをかわいくするというより、かわいいものを作る、かわいいものを見つけるという発想が重要です。

下心を見せない(もしくは下心を持たない)
企業の見え透いた戦略にユーザーは敏感です。
トレンドは大好きですが、踊らされたくなく、自分で情報を選択したいと思っています。
計算でバズろうと考えている場合、得たい結果が必ずあるので、その結果を得るために適した表現や手法を論理的に考えます。
ですが、そうした順番で考えられた企画は「好きになってほしい」「買って欲しい」というこちらの思惑が色濃く出てしまいます。
そういった思惑がユーザーに伝わってしまうと、途端に冷めてしまい、とてもシェアする気にはなりません。
ですので、そういった下心を感じさせないように多くの工夫を凝らすか、もしくは一切の下心を捨て、偶然のバズりを待ち、真摯にユーザーとコミュニケーションを取り続けましょう。

つい応援したくなる
「誰の何の助けもいらない男」の話よりも「体格が恵まれているわけではないが、血の滲む努力でなんとか決勝までたどり着いた、母思いの中学生」の話の方が、読みたくなりますし、シェアしたくなります。
なぜなら後者の方が応援したくなるからです。
先述の通り、この物語を計算で作り、演出していることがユーザーに伝わってしまうとどうにもなりません。
それであれば素直に「応援してもらえる物語を作りたいが作れない自分の悩み」のほうが、共感を呼び、応援してもらえるでしょう。

バズるために必要なこと

バズるには、ここまでご紹介したようなバズるためのコンテンツが必要ですが、そのコンテンツが手帳に書かれたままではバズりません。
バズるために必要な施策についてご紹介していきます。

Web上にコンテンツを公開する
バズるにはスマホからその情報に簡単にアクセスできる必要があります。バズるコンテンツは自社のWEBページの場合もあれば、後述するバイラルメディアやキュレーションメディアに掲載された自社の情報の場合もあれば、自社のSNSアカウントからの投稿の場合もあれば、誰かの投稿の場合もあります。
いずれの場合も、スマホから簡単にアクセスできることが共通点です。
瞬間的に興味を引けても、会員登録が必要などその情報にアクセスする手段が煩雑であればバズることはできません。

SNSのシェアボタンを用意する
バズるにはSNSでの拡散が欠かせません。つまり、誰かの手によって自社のコンテンツがどうにかしてSNS上に乗る必要があります。
もしキャンペーン用のランディングページがあるならば、興味を持ったユーザーはそのURLをSNSでシェアしようとするでしょう。
そのアクションを少しでも助けるために、Facebookやtwitterなどのシェアボタンをおいておくとよいでしょう。
劇的に使われるかというと、そうでもないかもしれませんが、シェアしてもらうことが狙いのキャンペーンであれば、シェアする動機と一緒に方法を提供しましょう。

目を引くサムネイルを用意する(OGPタグを整備する)
SNSに投稿されシェアされたURLは、SNSの機能によって、以下のような画像とタイトルと説明文のサマリが生成されます。
これらは、URLの遷移先ページにOGPタグ(Open Graph Protocol)というものが記述されている場合、その情報を参照し生成されます。
OGPタグの記述がない場合、ページ内容からSNS側が自動的にこの内容を選定します。そして、その自動的に選ばれた内容がこちらの意図ということが起こりえます。
このOGPタグを記述していないがために、コピーライターが考え抜いたコピーやデザイナーが作成した素晴らしいクリエイティブが、SNS上でシェアされるときに表示されないとなると目も当てられません。
バズを計算で生み出せるかは別問題ですが、少なくとも考え抜いた企画が正しく伝わるように設定しましょう。

SNSを取り巻く現状と特徴

SNSの誕生とともに、「バズる」という現象は生まれました。
このSNSという感情や情報を共有できるサービスが登場することによって、これまでのような一方的な情報発信ではなくシェアする文化が定着し、バズるようになったのです。バズとSNSは切っても切り離せません。
そんなSNSを取り巻く現状についてご紹介していきます。

Facebook
国内月間アクティブユーザー数:2,600万人(2019年4月)
月間アクティブ率:56.1%(2015年6月)
ユーザーの高齢化?が進んでいる印象がありますが、一方で他のSNSと比較しビジネス感やオフィシャル感が強い印象もあります。
若年層との気軽なコミュニケーション、というとTwitterやInstagramなど他のSNSの方が適しているようにも感じますが、Facebookページなど投稿以外の情報発信に必要な機能が充実しているため、信頼感を与えやすい特徴があります。

Instagram
国内月間アクティブユーザー数:3,300万人(2019年3月)
月間アクティブ率:84.7%(2015年6月)
写真の共有だけで投稿できる手軽さがあるSNSです。
有名人などのインフルエンサーの投稿する写真が見たくてフォローする、という使い方のユーザーも多いのではないでしょうか。
写真中心のコミュニケーションとなるので、アパレルなどのブランドと親和性が高いSNSと言えます。高品質なクリエイティブを投稿することで、ブランドイメージを高めることもできます。
ですが、作り込んだプロ感のあるものがバズるかというと、決してそうではありません。キレイな広告を見て素敵と思うことはあっても、共感して広めようとはあまり思わないからです。
ですので、オフィシャル感のある投稿と共感してもらえる空気感のある投稿を分けて考えることが運用のポイントです。

Twitter
国内月間アクティブユーザー数:4,500万人(2017年10月)
月間アクティブ率:70.2%(2015年6月)
有名人など本名で運用しているアカウントもありますが、Facebookと比べると匿名(ニックネーム)で利用しているユーザーが多く、その分気軽に利用されています。
また、リツイート機能があることで、あまり深く考えず拡散をすることができます。そのため、瞬間的におもしろいと思ってもらえたり、共感できるものがどんどん拡散されていきます。
FacebookやInstagramと比べるとテキスト中心のコミュニケーションとなるので、いかにパッと見ておもしろいと思ってもらえる文章にするかが運用のポイントです。また短文のコミュニケーションのため、前後の文脈を伝えるのが難しいという側面があるので、誤解を与えないかどうかも投稿する際には気をつける必要があります。

TikTok
国内月間アクティブユーザー数:950万人(2019年2月)
短い動画を投稿することができるSNSで、動画加工の機能や多彩なBGMがあることでかんたんにおもしろい動画を作れることで流行しています。中毒性がある、といっていいくらい思わず時間を忘れていろいろ見てしまうUIが特徴で、ユーザーが好きな動画を学習し次々と動画が表示されてきます。
他のSNSと比べても「おもしろさ」が求められているSNSという印象があり、思わずクスッと笑ってしまうような動画や思わず真似してみたくなる動画が流行する傾向にあります。
先程ご紹介したマクドナルドの事例のように、企業としては自社のTikTokアカウントで自作の動画を投稿するというより、遊んでもらえる素材を提供してバズるといった方がイメージしやすいかもしれません。

SNS以外のバズるチャネル

バズる現象は主にSNS上で起きますが、SNS以外にもバズるチャネルは存在します。後述するキュレーションメディアというものもその1つです。そもそもでいうとSNSの定義自体が登場以降あやふやになってきているところはありますが、コンテンツが集まる仕組みがあり、拡散する仕組みがあればSNSでなくともバズっていきます。
いくつかそういったチャネルについてご紹介していきたいと思います。

YouTube
世界最大の動画共有プラットフォームです。
YouTubeによると20億人以上のユーザーが存在しており、これは全世界のインターネット人口の約3分の1にあたる数だそうです。
また1 日あたりの動画視聴時間は 10 億時間を超えており、視聴回数は数十億回にのぼるそうです。
YouTubeはコメント機能を備えており、コメントが許可されている動画ではユーザーが感想を投稿したり、高評価ボタンや低評価ボタンを押すことで動画を評価することができるようになっています。
YouTubeも視聴者の好みを学習し、次々とおすすめの動画をレコメンドするアルゴリズムが実装されています。こうしたレコメンドで表示されたりすることで、投稿した動画がバズっていく仕組みがあります。
また基本的に無料で視聴できるため、他のSNSとの相性もよく、YouTubeの動画のリンクがついた投稿がバズり、結果動画再生が増えるということもあります。

はてなブックマーク
はてなブックマークは、株式会社はてなが運営するブックマーク保存サービス(ソーシャルブックマークサービス)です。オンライン上にブックマークを保存・公開することができ、どのページがどれくらいのユーザーからブックマークされているかをプラットフォーム上で確認することができます。
多くのユーザーがブックマークしているサイトは、さらに他のユーザーの関心を集め、どんどん見られていくというようなバズるための仕組みが用意されています。
どの記事が人気かを見るという点においてユーザーの体験としてはキュレーションサイトと似ているかもしれませんが、自分の気になっているページを保存できるというという機能があることが異なる点です。
「広めたい」というきっかけというより「なんか気になる」でブックマークされたものがどんどん広まっていく仕掛けになっているので、新しい尖った話題というよりみんなが気になる話題がさらに多くの注目を集めるような印象があります。

本当にバズらないとならないのか

ここまでバズるメリットやバズるために必要な考え方についてご紹介していきましたが、そもそも本当に「バズ」を狙うべきなのでしょうか。
確かにバズると多くのユーザーの目に止まり、認知してもらい、共感してくれることが期待できます。ですが多くのバズりは水物で、すぐ飽きられ忘れ去られてしまいます。瞬間的に10万いいね!が集まったとして、それがビジネスの目的や会社のビジョンの実現にどれくらい影響があるのでしょうか。
後述するバイラルメディアやキュレーションメディアのような、メディア事業を行っている場合、PVやセッション数が広告料収入に大きく影響するのでバズると直接的なビジネスへの影響があると考えられます。

またBtoCのビジネスにおいてもバズリは瞬間的な売上増に直結することが期待できます。ですが、「その瞬間だけ売上が上がればよいのか?」と問うならば、継続的な成長を前提としているはずです。そして、「継続的な成長を維持するためにバズコンテンツを発信し続けられるか」というと、そんな難しいことはできるものではありません。継続的な顧客との関係の構築においてバズはきっかけに過ぎず、その先のコミュニケーションの確立こそが重要となります。
BtoBのビジネスにおいては、BtoCと比較しそもそもバズることが難しいのですが、もし働き方やビジョンに共感してもらうきっかけとなるのであれば、思いがけぬ採用への効果があるかもしれません。10万いいね!の獲得が大きくビジネスに影響を与えるかというと、多くの場合はそうではないかもしれません。大量の在庫をさばくきっかけになったり、取引先との会話のネタになるなどの効果はありますが、BtoCのビジネスと同様バズりがビジネスの継続的な成長を支えてくれるわけではありません。

では、バズは無意味なのでしょうか。そんなことはありません。バズは他の打ち手と同様に万能ではないだけです。瞬間的に認知を取る必要があるのであれば、どうにかしてバズらせる方法を検討する必要があります。ですが、それ以外の場合、結果的にバズってラッキーということもあると思いますが、バズにこだわらず課題解決に最も適した手段、打ち手を検討することが重要です。
「バズる」ということに振り回されすぎる必要はありません。「バズらせて欲しい」という気軽なお願いは冷静に処理し、あくまでバズリは目的達成のための一手段と線引を行うとよいでしょう。

「バズればなんでもいい」と手段が目的化してしまった例として、炎上商法があります。バズると炎上の違いについてご紹介していきます。

バズると炎上するの違い

バズると似た現象として炎上があります。
炎上とは、人々がその話題に対してネガティブな印象を抱いた結果、急激に注目を集め、SNS上でネガティブなコメントやリアクションが大量に集まることです。
注目を集め、拡散されるという点においてはバズると共通していますが、ネガティブな現象であることが大きな違いです。

炎上のきっかけは、誰もがおかしいと思う犯罪のような内容がきっかけだったり、マナー違反や倫理的に違和感を覚えるような内容がきっかけだったり、あるいは全くその意図はなくても誰かを傷つけてしまうような内容が含まれていることがきっかけだったり、様々なパターンがあります。
共感を得ることで、SNSでバズることができるようになった一方、このようにスキャンダラスでネガティブなものも急速に拡散され、炎上するようになりました。

炎上してしまうと、企業であればブランド価値を大きく毀損することになってしまいますし、個人としても信用を失ってしまいます。
それだけでなく、多くの人から批判的な言葉を浴びせられることで、精神の健康を害してしまうこともあります。
このようにマーケターとしては、基本的に炎上は避けたいものです。

意図的に炎上する話題を投稿することで、注目を集め、結果的に収益につなげる手法もあります。これは炎上商法と呼ばれます。
炎上商法の例として、迷惑系youtuberなどと呼ばれる動画投稿者が挙げられます。彼らは、批判を集める動画を投稿しわざと炎上し、結果増えた再生回数で収益を上げます。

媒体側も広告主もそのような内容のコンテンツで広告を表示されても逆効果なので、収益にはつながらないような仕組みを用意しています。
しかし、フォロワーを増やす、注目を集め承認欲求を満たすなど、直接的に金銭に絡まない動機でわざと炎上するケースもありますので、わざと炎上することはなくならないでしょう。

マーケターとしては、いかに注目を集めるかに集中しすぎるあまり、炎上しかねないリスクを含んだコンテンツになっていないか、注意する必要があります。

バイラルメディアとは

バズるパターンには大きく2種類あります。
SNSに投稿された内容そのものがバズるパターンと、Web上のコンテンツがSNSを介してバズるパターンです。
そして、思わずSNSで拡散したくなるような記事やコンテンツを紹介しているメディアがバイラルメディアです。

バイラル(Viral)とは「ウイルス性」という意味です。

まるでウイルスのように話題が広まることを狙ったメディアがバイラルメディアで、主にfacebookやTwitterなど拡散力のあるSNSでバズることを目指しています。
バイラルメディアは自社サイトに表示される広告が収益の源なので、話題を集めそうな記事がSNS上でバズることで大量のトラフィックを獲得し、収益化する、といったビジネス構造になっています。

こうしたバイラルメディアは国内にもたくさんあります。
バイラルメディアに複数取り上げられるような話題は、バズりやすい話題と言えます。

バズマーケティングとバイラルマーケティングの違い
バズマーケティングと似た手法としてバイラルマーケティングがあります。
バイラルマーケティングの意味合いとしては、こうしたバイラルメディアに取り上げられるための手法というよりはもう少し広義で、自社コンテンツをバイラルに広めるための手法を指しています。
バズマーケティングとバイラルマーケティングの違いは、実はそこまで明確ではありません。人によっては、バズマーケは流入増を狙ったもの、バイラルマーケはユーザー獲得を狙ったもの、という考えだったり、より短期的なものがバズだ、という考えだったり、様々です。
共通していることは、口コミの力で拡散されていることを狙った手法であるということです。

キュレーションメディアとバイラルメディアの違い
バイラルメディアは話題ごとにカテゴリが分けられているだけでなく、メディアによっては専門とする内容を決めているものもあります。
動物の話題を扱ったバイラルメディアもあれば、スポーツに特化したものもあります。
そして、バイラルメディアのように特定の情報が多数掲載されているメディアとして、キュレーションメディアがあります。
キュレーションメディアのキュレーション(Curation)とは、情報などを特定のテーマに沿って集めることです。もともと美術館や博物館で展示品の収集・管理をする職業の人を「キュレーター(学芸員)」と呼んでいました。そこから転じて、Web上の情報を収集し、カテゴリごとにまとめたメディアのことをキュレーションメディア(キュレーションサイト)と呼ぶようになりました。
バイラルメディアは自社の記事である一方、キュレーションメディアはそうした記事の集合体です。
ですので、見出しとサムネイルだけ表示されていて、クリックすると情報元のサイトに遷移するというシンプルなキュレーションメディアもあります。
SmartNewsやGunosyなどのニュースアプリがそれにあたります。
一方Yahoo!ニュースのように提携先サイトから記事内容の提供を受けているキュレーションサイトもあります。
こうしたキュレーションメディアも多数のユーザーを抱えているため、キュレーションメディアで紹介されたことをきっかけにバズることもあります。
ですので、バイラルメディアと同様にキュレーションメディアにも取り上げられることをマーケターは目指すべきでしょう。

バイラルメディアの注意点
すべてではありませんが、バイラルメディアでは拡散してもらいやすくするために、「おもしろおかしく」情報を加工されがちです。
著作権などが侵害されておらず、また行き過ぎた表現がない以上、自由に表現されて問題ないと言えばないのですが、担当者としてはあまり好ましくない取り上げられ方をすることもあります。
こちらが望んだようには扱ってもらえないこと自体はバイラルメディアに限らず、あらゆる口コミでも同じことが言えるのですが、バイラルメディアでは拡散を狙うあまり表現が行き過ぎてしまっている場合もあるので、注意が必要です。

インフルエンサーを活用する

バズるは口コミ経由で拡散することになりますが、多数のフォロワーを擁するユーザーに拡散されることで、そのスピードを早めることができます。
多くのフォロワーを持つインフルエンサーを活用した情報拡散は、特にBtoCのビジネスにおいて広く活用されている手法でインフルエンサーマーケティングと呼ばれます。
インフルエンサーマーケティングでは、偶然インフルエンサーが自社の情報を拡散してくれることを待つのではなく、接触したり、直接依頼するなどして、情報の拡散を進めていく手法です。
注意点としては、その依頼に対しての投稿の場合、広告としてわかるようにした上で情報を拡散して貰う必要があることです。そうでない場合、いわゆるステルスマーケティングになってしまうからです。
ステルスマーケティングのデメリットは、それがステマだとわかったとき、ブランドイメージを損なってしまうことです。PR等を表記することで、口コミの効果が薄れるのは間違いありませんが、ユーザーに対して不誠実だと結局長く生き残るブランドにはなれませんので、ステマの手法は避けるべきでしょう。

インフルエンサーの種類と依頼方法
インフルエンサーに接触するには、SNSで直接連絡する方法とインフルエンサーマーケティングを支援する会社に依頼する方法の2つの方法があります。
インフルエンサーと一口にいっても、数百万人のフォロワーがいるインフルエンサーもいれば、1万人前後のインフルエンサーもいます。
多ければ多いほどよい面もありますが、そうでない面もあります。

トップインフルエンサー
フォロワー100万人レベルのとても有名なインフルエンサーです。フォロワー数がとても多いので、多くのユーザーにリーチしたい場合、依頼することが有効です。ただし、リーチ力が強い一方、フォロワーと密に繋がっているわけではないので、エンゲージメント率やコンバージョン率は低いと言われています。
こうした超有名人には直接依頼することは難しいので、広告代理店または所属事務所を通じて依頼をすることになります。

ミドルインフルエンサー
フォロワー10万人レベルのインフルエンサーです。リーチ力や拡散力は高いのですが、トップインフルエンサーと同様、フォロワーとの繋がりが弱い分エンゲージメントやコンバージョンにおいては弱いと言えます。
ミドルインフルエンサーに依頼するには、これも直接依頼するか、ミドルインフルエンサーを抱えているインフルエンサーマーケティング支援企業に依頼することになります。

マイクロインフルエンサー
フォロワー1万人レベルのインフルエンサーです。トップインフルエンサーやミドルインフルエンサーと比べると、リーチ力や拡散力は低いのですが、その分フォロワーとの距離が近いのでエンゲージメント率やコンバージョン率が高まります。
マイクロインフルエンサーには直接依頼するという方法も取れますが、複数のマイクロインフルエンサーに個別に依頼するとなるととても手間がかかります。ですので、インフルエンサーマーケティング支援企業に依頼することになるでしょう。

ナノインフルエンサー
フォロワー数1万人以下レベルのインフルエンサーです。フォロワーが少ないため広くリーチさせることは難しいのですが、その反面最もフォロワーとの距離が近いため、高いコンバージョン率を期待することができます。
たくさんのナノインフルエンサーに個別に依頼するのはマイクロインフルエンサーよりも大変です。やはりインフルエンサーマーケティング支援企業に依頼すると効率的です。
社内インフルエンサー(エンプロイーインフルエンサー)を活用する。
ここまでご紹介したインフルエンサーは社外のインフルエンサーでしたが、社内に影響力を持つ社員がいる場合、活用しない手はありません。もちろん、本人の同意は必要ですが。
いわゆる企業アカウントで情報を発信することも重要ではあるのですが、社内インフルエンサーの場合、中の人の顔が見えている分、生の声として情報が届きやすい特徴があります。
自分が関わった仕事を、熱意を持って届けることで、広く拡散しポジティブなリアクションを得ることが期待できます。
こうした取り組みはアパレル業界では広まっており、ショップの店員さんがコーディネートを投稿するというのはもはや当たり前になってきています。
一方的な情報ではなく、温度感のある身近なコミュニケーションがユーザーの心に届くようになっているため、今後も社内インフルエンサーの活用は進んでいくでしょう。

いかがでしたでしょうか。
マーケターとしては、広告宣伝費も抑えられる上、口コミによる高いエンゲージメントが期待できるバズり。狙って起こせるものではありませんが、バズる要素を押さえることは、ユーザーの関心を引くことに直結しているので、あらゆるキャンペーンを検討する際に「どうやったらバズるか」と念頭に置くと良いのかもしれません。
「バズ」は急速に広まる一方、去っていくのも早いです。一時的なバズりを生むというより、ユーザーに関心を持ってもらうためのコミュニケーションを考え抜いて実施していく中で、中にはバズるものが生まれ、バズらないまでも良い効果のキャンペーンが生まれていく、という循環ができるとよいですね。


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